大盛り上がり! Vtuberの“電脳高校野球” 「にじさんじ甲子園~2020・夏~」

投稿日: 2020年09月16日

「パワプロ2020」がベース、ドラフト指名もあり

 岡本鉄帽(てっぱち)です。今日も蒸してますねぇ。シュウマイになりそうです。崎陽軒より、おいしくなれるかなぁ、などと思っていると編集長に呼ばれました。

 「てっぱち君、次のネタ何かある?」

 「へいっ、コハダのいいのが上がっとりやす!」

 「じゃあ、それとガリを少々…って!?寿司の〝ネタ〟じゃないよ!!」

 ええ、コラムのネタでございますね。

 実は最近、高校野球の甲子園を初めて見たんです。その話をしましょうか。それは8月14日~16日の3日間にわたって開催された「にじさんじ甲子園~2020・夏~」!!

 「にじさんじ甲子園」とは、今年7月に発売された野球&育成ゲーム「eBASEBALLパワフルプロ野球2020」(コナミ)を使ったVチューバーグループ「にじさんじ」(運営・いちから)メンバーらによる大会です。操作は、選手交代の指示のみ。投打と守備はオートで進みます。

 選手は「にじさんじ」メンバーを基に「パワプロ2020」にある育成モードの一つ「栄冠ナイン」で作成。このモードでは、高校野球部の監督となって甲子園優勝を目指し、練習指示や試合での采配を通じて選手を育てます。高校名の変更、校歌の選定のほか、なんとユニフォームも自身でデザインできるのです。

 「栄冠ナイン」での選手育成の動画も拝見しましたが、ボードゲーム方式で複数人の同時育成が可能。昔の「パワプロ」シリーズと比べて変わりましたねぇ。

 1回につき1人を育てる「サクセス」モードしかなくて体調・やる気の管理、投打の操作が下手だと、あっという間にリタイアでした。

 ただ、そうしてつくった自分の分身が、応援するプロ野球チームに入って、憧れの選手と一緒にペナントレースを戦った時なんかは、もうタマランチ会長ですわ!!(またオヤジギャグかいっ!by編集長)

 どのチームに入れたかですって!?報知のサイトで…それを口にしたら…戦争だろうがっ…。98年度開幕版…決定版…これこそ最良…それで…察してくれ…。

 今回の「にじさんじ甲子園」では、6チームが2リーグに分かれて参加しました(いずれも敬称略)。

《Aリーグ》

樋口楓(大阪、VR関西圏立高校)

舞元啓介(宮城、にじさんじ農業高校)

リゼ・ヘルエスタ(静岡、王立ヘルエスタ高校)

《Bリーグ》

剣持刀也(東東京、聖シャープネス学院)

椎名唯華(鳥取、にじさんじ高校)

社築(神奈川、横須賀流星高校)

 関西圏…昔、聞いた覚えが…関西圏…。関東、バンザイ…筑波戦闘航空団…グリペン…うっ頭が!?意識が群青の空を越えていたようです。

 使用選手が重複しないよう大会に先立ってドラフト会議も開かれ、6監督がそれぞれ選手を指名しました。

 司会進行はもちろん、パンチョ伊東さん…ではなく、天開司さん(BANs)。落ち着いた声での選手名読み上げと引き当てた監督へのインタビューの声にギャップがあっていいですねぇ。大会の発端になった昨年の「実況パワフルクズ野球」「Vtuber甲子園」企画立案者でもあります。

 8月14~15日はA、Bリーグの各予選。16日は決勝戦のほか3位、5位決定戦の計3試合が行われました。

試合だけじゃない!場外の楽しさも満喫

 う~ん、この数十分の作品をたくさん並べる構成、どこか安心感というか、懐かしさを感じますねぇ…。

 あっ「東映まんがまつり」と同じだ!いやー「マジンガーZ対デビルマン」とかねぇ…。

 決勝に進んだのは、Aリーグ・V西、Bリーグ・にじ高。試合結果はご覧の通り。投打成績と併せて、報知驚異の編集システムをお借り…できなかったのでエクセルで作りましたぁ。おっさんなめんなよ。

 決勝戦の様子も下の方に書いておきます。いやー、面白かった。同時視聴者接続数も約19万1470人に達し、Vtuber関連配信での史上最高記録を更新したとのこと。

 でも、なんでこんなに面白かったんですかねぇ…、うーん…。

 一つは「筋書きのないドラマ」かなぁ。投打、守備はオートですから視聴者ですら「マジかい!」「なんでや!」と叫びたくなるプレーが巧拙問わず出てきます。そこに投手交代や代打などの指示も相まって「この先どうなる!?」と目が離せません。

 二つ目は「人間」。とんでもないプレーに直面した際の歓喜や絶叫、発言という監督の「人間味」が素直に出てきます。

 満塁逆転ホームランを打った戌亥(いぬい)とこに「転がせ」の指示を出していた王ヘル高・リゼ監督の「いぬ、え?とこ、え?あはははは」という混乱っぷり。

 二塁手エリー・コニファーの好送球で本塁突入を阻止できた時の横須賀流星高・社監督の「エリィー! エリィィイ!」という絶叫。そのまま「♪マイラブ ソー スィート」とか歌い出さないか心配しました。(相変わらず古いなおい…by編集長)

 一方、ドラフトで「にじさんじ」の問題児を集めた、にじ高の椎名監督。漫画「ROOKIES」(集英社)みたいな熱い展開が…と思いきや、コメディー展開が多かったり、チーム作成時にユニフォームをスクール水着(風)にしたりするなど「人間性」も垣間見えます。

 三つ目は「場外」。試合時に「にじさんじ」メンバーたちが、ツイッターでポテトやビールの売り子を行い、球場感を演出。はたまたドラマ「半沢直樹」を見ろとPRする者も。

 視聴者から寄せられたオリジナル校歌を歌唱力の高いメンバーが歌うこともありました。

 大会の前後、最中もこうした場外活動で楽しさが持続したと考えられます。

 てっぱち、こんだけ語っておいて、甲子園見たことないとか嘘だろ、ですって?

 てっぱち、うそっぱちじゃないよ。野球自体は好きなの。草野球とか面白かったしね。みんな下手くそで「ヘッピリごしー!」「だまれ落球王!」と罵り合い、笑ったクサ(www)野球だったけど。

 でも学校のスポーツクラブや部活にはろくな思い出がねぇの。同級生1人は墓の下、てっぱちは右腕が曲がらない方向に曲がってね。よく障害もなく治ったよ。たまに神経痛がするけど…。

 それでプロスポーツはともかく、学校スポーツなんか見ると「ここまで来るのに何人潰れてるのかなぁ」などと複雑な気持ちになって正視できないんですよ。甲子園もそうです。

 でも「にじさんじ甲子園」は、そんな気持ちにならなかった。なんでですかねぇ。「パワプロ」と「(クサ)野球」の楽しさが底にあったのかなぁ。

 そう捉えるとリアルのスポーツってスポーツ系ゲームのプレーヤーに及ぼす影響が大きいのでは? リアルのスポーツが嫌いなら、そのゲームまでプレーしませんからね。

 リアルスポーツの楽しさを伝えるのは、ゲーム人口を増やす上でも重要な意味があるのではありませんか!? スポーツ報知さま!

【にじさんじ甲子園 決勝】

 ◇1~3回=見よ! V西の圧倒的な打撃&守備力!

 最速157キロのストレートを持つVR関西(V西)のエース・月ノ美兎を相手に、にじ高は各回1安打のみの低調な滑り出し。一方のV西は1回に2番・ましろが右安打で出塁すると、すかさず盗塁し、二塁へ。続くクリーンナップがうまく機能し、計3点を入れました。にじ高・椎名監督も「やばいやばい」とたまらない様子。

 2回裏にV西・樋口監督は、1番・静凛へ「お前昼間にええもん食ったよな、ツイート見てたからな」と安打の強烈な催促。これに応えて中二塁打、次の2番・ましろも右二塁打で1点を追加。

 3回裏にも4番・ギバラ(御伽原 江良=おとぎばら・えら)が142㌔のストレートを打ち、本塁打を決めてさらに1点を加えました。

 ◇4~6回=継投の間隙を突け! にじ高、反撃へ!

 5回表、試合の潮目に変化の兆しが表れます。疲労の見え始めた月ノを打ち崩し、1番・(花畑)チャイカが満塁のチャンスをつくります。2番・ハジキ(渋谷ハジメ)が左安打で1点、ここで1発も期待できるパワー打者、3番・ユードリックの登場ですが、ゴロで三塁の走者1人を返し、計2点と反抗の狼煙が上がります。

 5回裏、一死二塁で4番・ギバラの場面。3、5球目を頭部付近に投げた夢追に対し、V西・樋口監督が「なんや」と圧をかける場面もありました。

 そのギバラが打ったセンター方向の当たりをチャイカが滑り込みキャッチするファインプレーを見せ、にじ高の外野守備力を見せつけます。

 6回表、月ノの制球は完全に乱れ、7番・甲斐田(春)に死球。交代した中継ぎ・ウヅコウ(卯月コウ)は直後から打たれ、8番・春崎(エアル)に左二塁打を浴び、続く投手・夢追の代打に出た、えま★おうがすとの右安打で2点を返されます。

 6回裏、にじ高は最速150㌔の速球、130㌔台のシュート、120㌔台で大きく曲がるパワーカーブと、変幻自在の投球ができるグェミング(グウェル・オス・ガール)をマウンドに送り出します。

 ◇7~9回=にじ高、逆転! 快投で反撃を許さず!

 8回表、試合の流れは、にじ高へと向きました。5番・愛園(愛美)、6番・瀬戸(美夜子)が、それぞれ安打を放ち、同点の走者を溜めるとターニング・ポイントが訪れます。8番・春崎が走者一掃の左安打で6対6の同点に。にじ高・椎名監督も「春さーん!春さぁーん!」と感激の声。次いで9番・グェミングの犠打で春崎が2塁に進むと1番・チャイカが打席に入ります。5回表にバットで満塁のチャンスをたぐり寄せたチャイカに、にじ高・椎名監督は「チャイカ、いけ!」と応援。V西・樋口監督も肩で息をする投手・ウヅコウに「頼む!ここを頑張ってくれ!」の声援を送りますが、フルカウントで投げた121㌔のシュートをチャイカに打たれて逆転。スタミナ切れのウヅコウから球を渡された技巧派リリーフ・奈羅花は、8回を何とか締めます。

 9回表、にじ高は追撃の手を緩めません。4番・金魚坂(めいろ)が左安打で出塁し、5番・愛園のゴロで二死二塁に。そして打順は前打席に打っている6番・瀬戸に巡ります。V西・樋口監督はマウンドの奈羅花を「あと1(ストライク)、あと1(アウト)」と励ましますが、中安打でダメ押しの1点を入れられました。にじ高・椎名監督は、にっこり笑顔です。

 9回裏、V西・樋口監督は、これまでの3打席全て凡退の9番・ラトナプティに代打の切り札・あみゃみゃ(天宮こころ)を出します。「最後になるかもしれんから。楽しもう。行こう」と送り出された、あみゃみゃでしたが結果は三ゴロ。単打でも俊足で得点圏への盗塁が期待できる1番・静凛、2番・ましろも、それぞれ三振と中飛。6対8で、にじさんじ高校の優勝が決まりました。

◆岡本 鉄帽(おかもと・てっぱち) 66式。どっかの編集兼ライター。艦長はタイラー、隊長は後藤喜一、課長なら佐々木和男が好き。海の公務員を夢見て今は宝鐘の一味。