ハロウィンを彩るコスプレの祭典「池ハロ」中止を発表 オンラインでの配信イベントに変更

投稿日: 2020年09月16日

大きな逆風の中にあるコスプレーヤー

 例年、ハロウィン前後の週末に池袋駅東口周辺エリアで開かれるコスプレイベント「池袋ハロウィンコスプレフェス2020」(通称池ハロ)の公式サイトとツイッターは16日、新型コロナウィルスの影響により例年規模の開催が困難として、リアルイベントの中止を発表。今年はハロウィン当日の10月31日が土曜日であることから、ニコニコ生放送で同日17時から「池袋ハロウィンコスプレフェス ONLINE コスプレ大感謝祭2020」を放送すると発表した。

 「池ハロ」はサンシャインシティ周辺の「乙女ロード」を中心にコスプレや女性向けコンテンツ中心のショップが建ち並び、週末にはコスプレイベントも行われる池袋東口エリアで2014年から行われ、年々参加者も増えコスプレの一大祭典に成長した。パレードやコンテストなども開かれ、コスプレーヤーと撮影者、コスプレーヤーの交流の場としても大きな存在感を見せていた。昨年はコスプレ参加者2万1000人、総参加者12万3000人。ことコスプレに関しては、コミックマーケット(コミケ)や名古屋で開かれる「世界コスプレサミット」に匹敵する大イベントに成長した。

 新型コロナウィルスの影響はコスプレにも直撃しており、イベントは軒並み中止、オンライン開催等にシフトしている。「世界コスプレサミット」もオンライン開催になり、コミケも今年ゴールデンウイーク開催予定だったC98 、この冬開催予定だったC99も連続して中止。撮影会等は再開されているが、イベントはコスプレーヤー同士の交流の場でもあり、もともと撮影者よりそちらの方が主眼とさえ言える。雑誌のグラビアに登場するような一部人気コスプレーヤーはともかく、イベント中止で企業ブース等でのコスプレーヤー起用もなくなり、個人でのスタジオ撮影等を除いては活動の場を奪われた状態が続いている。加えて、東京都内ではコスプレイベントの開催地としても有名だったとしまえんも閉園。コスプレーヤーにとっては、逆風が吹きやまない状態だ。

 そんな中、「池ハロ」は例年通りの開催方針を堅持していた。9月19日から政府がライブ、スポーツ等の入場者制限ガイドラインを「5000人以内」から「収容人員の50%以内」へ緩和するなど、「ウィズコロナ」を前提にしたイベント再開の機運は高まっていた。しかし、参加12万人を超えるメガコンテンツに成長した「池ハロ」が開催できるのかどうかを危ぶむ声、一方で開催を望む声が入り混じっていたのも事実だ。

 この中止を受けて、ネット上では「池ハロ中止」がツイッターのトレンドに入っている。ほとんどが「残念だが仕方ない」という声だが、池ハロのティザーサイトがオープンしたのは8月2日。翌日の3日から、東京都は感染者の増加に伴う飲食店への時短営業要請を行っている。本当にできるのかどうかが危ぶまれる状況で、中止の可能性に言及していなかったことから、一部「結局中止になるのなら、最初からやると言わないでほしかった」という声も散見された。

試金石を迎える大規模集客サブカルイベント

 現状で、イベント開催は非常に難しい決断を迫られる。中止するイベントもあれば、「こういう時だからこそ、リアルイベントの灯を消してはならない」と開催に踏み切るイベントもある。どちらが正解とも言えないが、やはり公称12万人を動員する「池ハロ」を開催するのは無理があったということだろう。今後、大規模な人数を集客するイベントは当分の間難しいだけに、各イベントの運営は頭を悩ませることになるだろう。

編集担当Nのサブカル四方山話

 前述のように、コスプレイベントは参加者同士の交流の場という性格があり、オンラインで代替できる部分もあるが、すべてをカバーはできない。それはコミケを筆頭とする同人誌イベントも同じだ。「世界コスプレサミット」や、創作系同人誌の即売イベント「COMITIA(コミティア)」は、存続の危機にあるとしてクラウドファンディングを立ち上げている。

世界コスプレサミット この場所を守りたい

 https://www.kickstarter.com/projects/wcs/1043810599

「続けコミティア」
自主制作漫画誌展示即売会COMITIA 開催継続支援プロジェクト

https://motion-gallery.net/projects/comitia

 のべ50万人を超える参加者を集めるコミケに至っては、いつ再開できるかわからない状況。ここまで大きく育ってきたサブカルイベントは今後どうなるのか、試金石を迎えていることは間違いない。