僕らはいつだって”正解のアニメ”を探している 

投稿日: 2020年10月16日

byかれーとさうな

 今月から、(株)ワクワーク様のご協力により、同社「ライター育成講座」受講中の新進気鋭の筆者によるリレーコラムを不定期で掲載します。第1回は「かれーとさうな」さんによる「僕らはいつだって“正解のアニメ”を探している」です。

 10月の改変期に始まるアニメは70本以上

 「クール」という単語がある。もちろん英単語で言えば「cool」だが、アニメにおいて「クール」といえば、1月、4月、7月、10月にテレビ作品の新編成が行われてからの3ヶ月間を指すことが一般的だ。この原稿を書くにあたって調べたところ、フランス語の「cours」が語源とのことだが、なんでいきなりフランス語が出てきたんだ? 

 それはさておき、アニメファンにとって、10月は新クールつまり30分アニメの第一話が一斉に始まる重要なタイミング、ということだ。アニメ好きのSNSでは、各作品の感想投稿合戦がいたるところで繰り広げられている。

 ここで大問題になるのが、まさにこの新アニメのシーズン。animate Timesの秋からの放送作品一覧を参照すると、再放送およびコロナによる放送再編を含めてではあるが70本以上の作品が同時に始まることがわかる。70本……当然全部観る気はないが、そもそもこれだけの本数があると、何を観ようか考えるのすら億劫になる、というのが正直なところだ。

animate Times 2020秋アニメ一覧:
https://www.animatetimes.com/tag/details.php?id=5947

 最初は安易に、自分の観たいアニメを探しがてら、その作品をおすすめする原稿をつくれば一石二鳥だと思ったのだが、このリストを前にして、どの作品をおすすめするのが正解なのかわからなくなった。

 そう、僕らはいつだって「正解のアニメ」を探している。

誰かと語り合える、熱量を共有できるアニメを求めて

 第二期のような続きものの作品は、すでに固定ファンがしっかりとついているからある程度話題になることは見込めるけれど、新規の方にはおすすめしづらい。でもそれが今期の覇権アニメと言われる作品なら、前シーズンからさかのぼってでも追いかけたほうが良い。

 原作付きの作品は、ある程度原作となるコミックやライトノベルの人気で、どれくらいのポテンシャルがあるのかが予想できるので、そこを目安に作品を観るかどうか判断する。

 ただ、「ゆるキャン△」のように、アニメで一気に火がつくケースもあるから、やはりある程度広めにチェックをしていなくてはいけない。

TVアニメ「ゆるキャン△」公式サイト
https://yurucamp.jp/

 一番難しいのがオリジナル作品だ。監督や脚本、キャラクターデザインなどのスタッフ名と制作スタジオとキービジュアルなどの限られた情報からしか、作品の人気が膨らむかは推し量ることができない。さらに「宇宙よりも遠い場所」のように一見女子高生の日常ものかと思わせて……な作品もあったりするので、本当にどれを観るべきか判断がつかない。

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト
http://yorimoi.com/

 せっかく捻出した限られたアニメの時間だからこそ、なんとしても正解の作品を選択したい。仮に自分がその作品を楽しめたって、その作品を誰かと一緒に「面白かったね」と語り合えないと、誰かとその熱量を共有しあえないと、そのアニメを観ていた自分が否定された気さえしてしまう。だからアニメですら、正解を選ばないといけないのだ。果たして「楽しいからアニメを観ている」のか「楽しさに置いていかれないためにアニメを観ている」のか、今の僕にはわからない。

 ◆かれーとさうな ライター見習い。アニメやゲームに興味があり、最近もっともハマっているのはVTuber界隈の動画視聴。休日、カレーを食べ歩くのが趣味。