人気が加速するVtuber リアルの下位互換ではない独自の存在感

投稿日: 2020年10月23日

byかれーとさうな

 (株)ワクワーク様協力による新進ライターのコラム第2回は、第1回に引き続き「かれーとさうな」さんが担当。今回は、人気が急上昇しているヴァーチャルユーチューバー(Vtuber)についてのコラムです。

 アニメやゲーム、コミックはもとより、アーティストのライブ、アナログゲーム、リアル脱出ゲームなど僕らの身の回りには、コンテンツが溢れている。つい最近だってPS5とOculus Quest2(Facebook社が発売する新型VR機材)がほぼ同時に発売される話題で僕のタイムラインは埋め尽くされたし、スマホの画面をひとたび開けば寝るのを忘れてしまうほどのリッチなアプリが目白押しだ。

 ただ、そんな中でも今とくに熱量を感じているのが「VTuber」だ。今更この単語の意味を説明する必要はないかもしれないが、ざっくり言えばYouTuberをヴァーチャル(Virtual)キャラクターがやるのがVirtual YouTube、VTuberだ。その動画内容はゲーム実況やライブ、視聴者参加型企画もあれば、ただ雑談をするだけ、といったものまで多岐にわたる。その一方でYouTuberがリアルな現場に足を運んだり、話題の食品を実食してレポートしたり、有名タレントとコラボしたり、と生身の体があることをフル活用しているのとは対象的に、VTuberが動画内でできることはかなり限定的とも言える。

 しかしながら、その人気の過熱っぷりは目をみはるものがある。直近で、YouTube LIVEにおける全世界の生放送上のスーパーチャット、いわゆる投げ銭の金額が大きなニュース(Youtube Most SuperChated Ranking – PLAYBOARD)になった。話題となったポイントは、投げ込まれる累計金額が一つのチャンネルで1億円に迫る金額であったことももちろんひとつ理由だが、トップ10にランクインしたYouTuberのうち7名が日本のVTuberであったことにある。YouTuberよりもバーチャルなキャラクターのほうが、現状の投げ銭文化とマッチしている。VTuberであることは、リアルな体を持つことの下位互換ではまったくなく、むしろ未来に生きる層においては自然な体裁とも言えるのだ。

世界に広がるVtuberのトレンド

 さらにその勢いが国内に限定されたものではなく、世界中のトレンドとなっていることも今後を考える上で非常に大きなポイントだ。

 というのも、VTuber業界における二大勢力の一つ「ホロライブ」が、9/12(土)に英語をネイティブに話せるキャラクターグループ「ホロライブEnglish」を立ち上げ、キャラクター5人同時にデビューさせたことが大きな話題となった。小説「キノの旅」の黒星紅白やゲーム「シュタインズゲート」のhukeなど大物のイラストレーターたちがキャラクターイラスト制作に携わったことも相まって、デビューした5人全員がその日のうちに登録者10万人を超える快挙を果たしたのだ。当然ながらフォロワーの多くは英語圏のファンたちだ。

「ホロライブEnglish」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000296.000030268.html

リアルとの接点を模索しはじめたVtuber

 さらにもうひとつのVTuber業界のおける大勢力「にじさんじ」にも目を向けよう。「にじさんじ」を運営するいちから株式会社は、9/18(金)にリアル会場による初の大型イベント「にじさんじ Anniversary Festival 2021」を来年2月末に東京ビッグサイトで実施することを発表した。詳細についてはまだ明かされていないが、このコロナ禍においてリアルイベントを実施する背景には、コンテンツとしての強気の姿勢が見て取れるし、イベント発表の前日である9/17(木)に京都の街を舞台にキャラクターたちと回ることが出来る音声コンテンツアプリ「にじめぐり。」を発表したことからも、リアルとの接点を積極的に模索し始めていることを感じた。

「にじさんじ Anniversary Festival 2021」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000197.000030865.html

「にじめぐり。」

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000194.000030865.html

 「Virtual」とは言いながらも着実に生活の端々にその領域を拡大しつつあるVTuberについて、今後定点観測しながら、その活況を伝えていきたい。